こんにちは!Roloアクセサリーのakiです。
仕事で東京へ行ったついでに、東京都庭園美術館へ行きました^^*
おしゃれが好き・アート鑑賞がお好きなら、満足のいく展覧会です。かるくご紹介します♪
趣のある美術館
東京都庭園美術館は、山手線目黒駅から徒歩15分くらい。自然の中のお屋敷といった印象です。
1920年代、親王が長期滞在していた建物を使っています。旧朝香宮邸の沿革はこちら
内部は1900年フランスで全盛期だったアールデコ装飾に囲まれた部屋の数々。展示物は16〜18世紀のものばかりで、中に入れば全身でタイムスリップ気分を味わうことができます。
シュルレアリスムとファッション
そんな趣たっぷりの美術館には、1時間では回りきれない展示物がありました。(私は1時間半かかりました)
展示の表題【装うことへの狂気、またはシュルレアリスム】の、シュルレアリスムが何か分からなくて調べてみました。
シュルレアリスムとは?
引用:アートをもっと好きになる美術・芸術メディア Thisismedia
シュルレアリスムとは、「現実主義=レアリスム」に、フランス語で「超」を意味する「シュル」がついたもの。
「超」は「超える」ではなく「過剰」「強度」というニュアンスで使われ、夢・無意識・心の奥底にある欲求など、人が意識ではコントロールできない領域のことを表し、「超現実主義」を、シュルレアリスムと呼ばれるようです。
誤解を恐れず、もっとカンタンに平たく言うと「現実をかなり過剰に表現したもの」が、シュルレアリスム作品、という風に捉えました。
この言葉はふつうアートでつかわれますが、展示はその思想を持った人たちからインスピレーションを受けたエルザ・スキャパレリというデザイナーの作品が主役でした。
シュルレアリスムの特異感覚を、モードの世界に取り込んでいった作品群は、今の時代に見ても奇抜・奇想なファッションアイテムばかり。
aki
生き物を着る
洋服といえば、既製品が当たり前の今。
私たちに「生き物を着る」発想はありません。
しかし展示の始まりは、18世紀ヨーロッパで作られた、生々しいアクセサリーたち。
- 鳥の足で作ったブローチ
- 本物の玉虫に真鍮を重ねて象ったブローチ
- 虫羽をふんだんに利用したネックレス
- 鳥の剥製を使った帽子飾り
私には、とっても異様に見えました。
「ファッションの始まりは、狩猟した獣の皮を着るようになった原始」ということから「私たちは生き物を着ている」考えで制作されているようです。
原始に回帰するイメージでしょうか。
何となく、食べ物の発想に近いかも。
毎日スーパーやレストランで買っている豚肉・牛肉・鶏肉の動物たちがどのように育てられ、どうやって食肉にされるか、あまり直視はしたくないものですが、私たちは見ていないだけで毎日その恩恵を受けている。
それに似ています。
aki
髪を使ったモーニングジュエリー
近親者の喪中期間に身につけるジュエリーのことを、モーニング(Mourning=喪に服する)ジュエリーと呼びます。
人の身体はいつか朽ちていきますが、髪は朽ちることなく残ったことから、18世紀のヨーロッパでは遺髪を故人の写真と一緒にロケットへ封じ込めたり、結ってブローチ・ネックレス・ブレスレットへ仕上げてモーニングジュエリーにしていたそうです。
遺髪のモーニングブローチ: 引用元 ギニョールWEB SHOP
結った曲線・編み込みがきれいに残っていて、モーニングジュエリーを作った職人たちの細やかさが見て取れました。
これを、18世紀の職人が髪で作ったのか…。
しかも当時亡くなった方の髪なのか…。
と考えると、思わずゴクリ。
足が止まる芸術作品です。
“ショッキングピンク”の生みの親
「ショッキングピンク」は、今やどこでも使われる奇抜なピンク色の名前ですが、世界ではじめてこの名前をつかったのは、初めにちょっと紹介した、エルザ・スキャパッレリというデザイナーでした。
この女性が活躍した1920年代にはココ・シャネルも活躍していましたが、装飾を削ぎ落としていくシンプルなデザインを推していたシャネルに対してスキャパレリは奇抜で派手なカラーや既成概念に囚われない斬新なスタイルを展開していました。
ショッキングピンクの“ショッキング”というネーミングも、スキャパレリの考え方から名前がついたもの、なんだとか。
ショッキングピンク色の香水やケースがそのまま残っていて、見てるだけでもかわいいです。
逆に今リバイバルしたら売れそうな商品でした。
18世紀トレンドだった盛り髪
18世紀のヨーロッパでは、ドレスが華美になるにつれ、ヘアスタイルまでどんどん上に高くなっていきました。
その高さは、なんと90cmに届くことも。
飾りもつけて・・なかなか重そうですね・・。
この時代に盛り髪を流行らせたファッションリーダーはマリー・アントワネットだったようです。
確かに、彼女も盛ってますね。
マリー・アントワネットは、政治同盟のためルイ16世へ嫁ぎ王妃になり、フランス革命時ルイ16世が処刑された同じ年、38歳という若さで処刑され、その生涯を終えましたが、写生絵はこのように沢山残されています。
美術館で、新しいインスピレーションを
旧朝香宮邸以外は撮影OKでした。
↑こちらはレディ・ガガが履いて話題になった「ヒールレスシューズ」
元は、日本の花魁が高すぎる下駄を使っていたところから発想を得たデザインなんだそうですよ。
aki
何かで考えに詰まっているとき、こういう奇抜な文化にたくさん触れると、自分の頭に刺激があって良いです^^*
東京で4月までやってますので、寄り道できる方はぜひ足を運んでみてください♪*.。