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時代を超える意志が作ったブランド。ガブリエル・シャネル展の感想

こんにちは!Roloアクセサリーのakiです。

「20世紀で最も影響力のある女性デザイナー」と呼ばれるガブリエル・シャネル。その回顧展を、東京丸の内に観に行ってきました♪

こちらは会場の三菱一号館美術館の外観。東京駅から10分以内の場所です。オフィス街を選んだのも、女性の社会進出を促したシャネルに相応しいような気がしました。

ファッションに興味がある人はもちろん、何かに挑戦中の人はきっといい刺激になると思います。ちょっとだけ紹介します。

一貫したエレガンスと実用性を表現

展示はスタイルの誕生から、化粧品、女性の実用性を重視したスーツをはじめとするコレクションまで。

シャネルの作品は、奇抜なカラーにパールが散りばめられたような時代にあっても「理想をイメージしてから、要らないものを次々と削ぎ落とす

控えめな上品さに実用性を兼ね備えた装いという、シンプルに対する一貫した考えが込められていました。

“大人のおしゃれは引き算”とは今でこそ言われますが、腰をムリヤリ細く見せること・煌びやかなことが女性のおしゃれだった約100年前からすれば、とても先見的だったのではないでしょうか。

シャネルはこの時代からすでに、現代女性のシンプル・おしゃれ・実用的で自由な価値観の先駆者だったのだと思います。

その代表として印象強かったのが、イヴニングウェアの黒ドレスエリア。

抑制されたエレガンスを表現するため、イヴニングウェアにあえてブラックを取り扱っていたそう。

これは斬新。今でも夜会やパーティにあえて黒ドレスを着ていくのは、上手に取り入れないと華やかさに欠け、最悪の場合、喪服見えしてしまいます…。

しかしシャネルは、身体のラインを崩さない範囲で複数生地をセンス良く組み合わせたり、襟のレースを工夫したりクリスタルを品よく散りばめたり。黒を短絡的な喪服イメージから突き放したドレスばかり。

まさにアートという印象でした。

目に見えないアクセサリー「N°5」

 

かのマリリン・モンローは「マリリン、寝る時は何を着ていますか?」という質問に「シャネルN°5だけ」と語ったという話は、マリリンの実話として有名です。

展示の後半には、当時のN°5をはじめ今に繋がる化粧品ラインの展示もたくさんありました。

シャネルといったらN°5。

という方がいるくらい香水とファインジュエリーは有名ですが、この香水の直線的なカッティングビジュアル、白に輪郭だけブラックというパッケージにも「シンプル、実用的、要らないものはそぎ落とす」シャネルの考え方が反映されています。

こういう着想はシャネルのライバルと言われたエルザさんの香水と正反対かも。

この香水は、「女性の香りがする、女性のための香り」という抽象的なイメージの香りにするため、80種類以上の香料を使用しているんだそうです。

その、他とは発想のちがう謎めいたオリジナリティも魅力の香水です

aki

 

階段の踊り場。3F~2Fまでしっかりと見ごたえのある展覧会でした!

書ききれていませんが、他にもレッドやピンクを基調にしたドレスも展示があります。

シャネルの生い立ちときっかけ


フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)

ところで、シャネルというとココ・シャネルなら知ってる人が多いのではないでしょうか?

私も単行本や映画で「ココ・シャネル」しか知りませんでした。本名ガブリエル・シャネルで「ココ」は昔の愛称だったんだそうですよ。

事前に生まれやきっかけを知っていると、シャネルの意志の強さがいつから育っていたのか少しだけ見えるかもしれません。調べてみました。

シャネルは1883年フランスの救貧院で生まれ、12歳のとき母を亡くしてから18歳まで孤児院で育てられていました。その孤児院で学んだ裁縫で、仕立て屋の職を得つつ、副業としてキャバレーの歌い手をやっていました。その時によく歌った歌が「ココを見たのは誰?」という歌だったところからシャネルは「ココ(Coco)」と呼ばれるようになったんだそうです。

そもそも救貧院や孤児院で育った少女が、どこでチャンスを得たのか??

を調べたところ、シャネルは20代の頃に舞台役者を目指していて、その時イギリス上流階級の男性たちと知り合い、関係を持ち、彼らの知人女性たちに遊びで帽子のデザインを仕立てていて「舞台での成功は難しいけど仕立ての仕事なら良いのでは」と説得されたことがきっかけで、開業資金を援助されるかたちで初めてパリにブティックを開店した、という記録があります。

かなり掻い摘みましたが、それらが後のシャネル誕生のきっかけだったと思われます。

これが本物の玉の輿というか、意外な一面も垣間見えますね。20代で当初の夢は諦めて、ブティックを開いたというのも知りませんでした。

 

世界中の女性を魅了し続ける、シャネルの感性とルーツに触れる良い機会でした。

書いてる手前やっぱりアートは触れて感じてこそのもの。

圧倒されるシャネルの存在感は、目の当たりにしてこそです。ファッションアイコン・大成功者の残したものをその目でぜひ観てきてください(^^*)